モバイルコマース市場の急激な拡大
ネットショップの市場、つまりEコマース市場は直近10年で大幅に拡大してきました。BtoC(企業から一般顧客へのサービス提供)のEコマースの市場規模は、2012年時点で8.5兆円、中でもモバイルコマース(スマートフォン、タブレット端末、一般携帯電話などから行われる購買)は1.2兆円と、Eコマースの約14%と、急速に成長しているのです。
モバイルコンテンツ、モバイルコマースの市場調査
(一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム調査2012年7月 より)
上の図で見ると分かるとおり、「モバイルコンテンツ市場(携帯端末でダウンロード購入できる、音楽・画像・動画・ゲームなど)」より、「モバイルコマース市場(携帯端末からモノを購入する)」の市場が急速に伸びていることがわかります。
一般携帯電話を使っていた時期より、携帯端末でモノを購入することに抵抗がなくなってきていることがわかります。
「行動の中心」になるスマートフォン
スマートフォン保有者は、2015年には全ての携帯電話保有者の50%を越えると言われています。スマートフォンは「電話をかける」「メールをする」といった通信の道具ではなく、人々の「行動の中心」的存在になりつつあります。
(博報堂DYグループスマートデバイスビジネスセンター公開資料2012年5月 より)
上の図のように、商品の存在を知るところから、商品の商材情報を調べる、購入する、友人に勧める……といった行動の全てにスマートフォンは関わるようになってきています。ですから、スマートフォンとネットショップの関係は「ネットショップがスマートフォンでも見られること」にとどまらないのです。
商品情報をスマートフォンで検索されることはもちろんのこと、クーポンを入手したり、SNSで商品をお勧めするなど様々なことができるスマートフォン。「スマートフォンでネットショップを閲覧した際にできること」がたくさん用意されていることが理想です。
次回の記事「スマートフォンからの流入経路とその対策」では、ユーザーがどこからスマートフォンを使ってショップにやってくるのか、具体的な流入経路とその対策についてご紹介いたします。
まとめ
- 「スマートフォンからネットショップで購入したことがある」人はスマートフォンユーザーの実に40%。今後も増加が予想されます。
- スマートフォンは人々の「行動の中心」となり、商品の検索~購入までの様々な行動に関わっています。
- 「スマートフォンでネットショップを閲覧した際にできること」をユーザーにたくさん提供することが大切です。