ECサイトにおける集客の重要性

ECサイト運営において集客が重要な理由は、売上を大きく左右するからです。ECサイトの売上は、次の計算式によって算出できます。
『売上=客数×客単価×購入頻度』
客単価やリピート率が高くても、ECサイトを利用する顧客が少なければ十分な売上を得られません。そのため、ECサイトの運営を成功させるには集客は非常に重要です。
しかし自社ECサイトの集客は、モール型と比べて難しいのも事実です。モール型は大手ECモールの知名度を活かして集客できるため、開設したばかりのECサイトでも多くの見込み客を集めやすいといえます。またECサイトは実店舗における集客の考え方と大きく異なる点も、難しいとされる理由のひとつです。
ECサイトへの集客を始めるなら、認知度を高めるための施策から実行する必要があります。認知度を高めるための施策は、大きく「すぐに効果が期待できる短期的な施策」と「成果が出るまでに時間や手間がかかる長期的な施策」の2つに分られます。
例えばWeb広告の出稿は短期的な施策の代表例です。また顧客と接点をもてる実店舗のようなチャネルを活用した告知なども、効果がすぐに出やすいといえます。
ECサイトの基本の集客方法

ECサイトで集客する方法は大きく以下の3つに分けられます。
- 広告出稿
- SNSの活用
- SEOによる集客
それぞれの集客方法の特徴やメリット・デメリットを見てみましょう。
広告出稿
広告出稿とは、Web広告をインターネット上に掲載して見込み客を集める方法です。Web広告は特定のキーワードを設定することで、ECサイトで扱う商品に興味・関心のあるターゲットに絞った効果的な広告を出稿できます。
Web広告を出稿するメリットは特定のターゲットだけでなく、潜在顧客層まで幅広くアプローチできる点です。ただし、当然ながらWeb広告の出稿には広告費が発生します。ここでは、Web広告の代表的なものを5つ紹介します。
- リスティング広告
- バナー広告
- SNS広告
- 動画広告
- アフィリエイト広告
リスティング広告
リスティング広告とは、検索結果ページ上部の広告枠に掲載されるWeb広告です。リスティング広告に紐づけられたキーワードを検索したユーザーの目に触れやすく、見込み客へ効果的にアプローチできます。
またリスティング広告は、検索結果ページに表示されるWebサイトと似たフォーマットで掲載されます。広告感が薄いため、ユーザーにも自然に受け入れられやすいでしょう。ただし自社のWeb広告を上位表示させるためには、品質の高い広告を作成することが重要です。
バナー広告
バナー広告はWebサイト上の広告枠に掲載される、画像やアニメーションを用いた宣伝のことです。イラストや動画を用いて広告を作成できるため、視覚的に魅力を訴えられます。
バナー広告のメリットは、テキストのみの広告よりもユーザーの印象に残りやすいことです。ただし掲載先のWebサイトによっては、高額の広告費が発生する場合があります。
SNS広告
SNS広告とは、X(旧Twitter)・InstagramなどのSNS上に配信するWeb広告です。SNS上の投稿と似たような形で広告が掲載されます。SNSはアカウント開設時に本人が年齢や職業、興味・関心などの属性を登録するため、地域や年齢層といった詳細なセグメントに分けてターゲットを絞り込めます。
ただしターゲット層に合わせたSNS媒体を選ぶことも重要です。次項の動画広告と相性が良い施策といえます。
動画広告
動画広告とは動画で配信するWeb上の広告です。YouTubeをはじめとする動画配信サイトやSNSでの配信におすすめです。
動画はユーザーの聴覚や視覚に直接訴えることができ、テキストや画像よりも多くの情報を短時間で伝えられるメリットがあります。ただし、数秒~数十秒の短時間の動画を編集するだけでも制作コストは必要です。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、外部のブログやWeb記事に自社の広告を掲載する方法です。ブログやWebサイトの運営者とアフィリエイト契約を交わし、広告の掲載と商品・サービスの紹介記事を作成してもらいます。
認知度が高いブログやWebサイトでの紹介を得られれば、多くの流入が見込めます。ただしアフィリエイト広告からの流入数や成約数に応じて、サイト運営者に報酬を支払わなければなりません。
SNSの活用
SNSの活用は、さまざまなSNSを利用してECサイトの認知度向上を図る場合に役立つ集客方法です。近年では知りたい情報を検索する際にSNSによる検索を用いるユーザーが増えているため、そういったユーザーをターゲットに含むECサイトの集客に効果的です。
SNSのなかには拡散力が高いものもあり、それらを利用することでECサイトの存在を知らないユーザーにも情報を発信できます。SNSはアカウントを無料で開設できるため、SNS広告の出稿自体も低予算で始められるのがメリットです。
ただしSNSの種類によって主となるユーザーの年齢層や活用方法、拡散力の大きさなどが異なるため、ターゲットに合ったSNSを選定する必要があるでしょう。
また商材との相性に合わせてSNSを選ぶことも重要です。例えば、Instagramでの投稿は画像がメインとなるため、アパレルやインテリアなど見た目が重視される商材を扱うECサイトにおすすめです。
SEOによる集客
SEOとはWebサイトを検索結果ページに上位表示させる手法を指します。SEO(Search Engine Optimization)は、検索エンジン最適化という意味です。
具体的には、ユーザーの検索意図に合わせた良質なコンテンツを作成することや、対策キーワードをタイトルや見出しに含めて検索エンジンの巡回を促すといった施策が挙げられます。SEO対策を行うことで自社のECサイトが検索結果ページの上位に表示されれば、多くのユーザーの目に触れるため流入を増やせるでしょう。
SEOによる集客のメリットは、広告費をかけずにECサイトの上位表示を目指せることです。またSEOは、ターゲットが知りたい情報をコンテンツにまとめて有益な情報を発信する「コンテンツマーケティング」にも有効です。
ターゲットに有益な情報を発信した結果、自社の商品・サービスに興味を抱いてもらい、購入や契約などにつなげることもできます。ただし、基本的にSEOは効果が出るまでに時間がかかります。
ECサイトにリピーターを増やすための施策

ECサイトの運営を成功させるためには新規顧客の獲得だけを狙うのではなく、リピーターを増やすことも重要です。そしてリピーターの獲得には顧客のリストを集める施策が有効です。代表的な施策として、メールマガジン・LINE@・プッシュ通知の3つの方法を解説します。
メールマガジン
メールマガジンとは会員限定で配信するメールのことです。ECサイトでメールマガジンの会員登録を促すことで、ユーザーのメールアドレスや属性といった顧客情報を獲得できます。
メールマガジンを配信するメリットは、登録した顧客に対して定期的に情報を配信でき、長期的な関係を構築できることです。また会員の属性を細かく設定できるため、商品・サービスに興味がある方に適した情報を届けられます。
メールマガジンの会員登録を促すためには、メールマガジンに登録することで得られる具体的なメリットを提示しましょう。例えば会員登録により、ECサイト内で利用できる割引クーポンが付与される、お得なセールに参加できるといったものが挙げられます。
LINE@
LINE@(ラインアット)はLINEが提供しているアプリのひとつです。LINE@はECサイトや実店舗をもつさまざまな事業者に活用されています。LINE@はコミュニケーションアプリのLINEと同じように操作でき、無料で始められる点も魅力です。
さらにLINE@はショップカードやクーポンの発行など、リピーターの獲得につなげやすい機能が充実しています。またLINE@の開封率はメールマガジンよりも高いとされており、発信した情報がユーザーの目に触れやすく、リピーター獲得に効果的です。
ただしLINE@はユーザーに友だち登録を促す必要があるため、メールマガジン同様メリットを提示すると良いでしょう。
プッシュ通知
プッシュ通知は、キャンペーンの告知や商品の再入荷を顧客に知らせる場合に有効な手段です。プッシュ通知とは、PCやスマートフォンの画面に通知を表示する方法です。ECサイトの運営者が顧客に届けたい情報をプッシュ通知で知らせれば、顧客のPCやスマートフォンの画面に表示させられます。
プッシュ通知を活用するメリットは、配信後から時間をかけずに通知できることです。また顧客に見てほしいWebページのリンクを貼っておくことで、誘導したいWebページへスムーズな導線を作れます。
出荷・再入荷情報の発信やクーポンの配布など、顧客からの問い合わせが多い情報をプッシュ通知で配信すれば問い合わせ数を削減でき、顧客対応の負担を軽減できます。
ECサイトの認知・集客を増やすには

自社のECサイトの認知度を高め、集客を増やすためには以下に挙げるポイントを意識して集客を行うことが大切です。
- ターゲットを明確にする
- 口コミを増やす
- 商品・サービスのストーリーを見せる
- 実店舗も連携する
- 集客サービスを活用する
それぞれのポイントを詳しく解説します。
ターゲットを明確にする
自社の商品・サービスに合わせ、ターゲットを明確に定めることが重要です。ターゲット像が定まらないと明確なニーズを認識できず、集客に失敗する恐れがあります。
自社のターゲットを明確にするためには、まずECサイト利用者の年齢やニーズ、情報収集によく使う媒体などを洗い出しましょう。口コミサイトやECモールのレビュー、SNSのハッシュタグ検索で得た情報などの分析でも、ターゲットになり得るユーザーの情報を集められます。
また、各SNSはメインとなるユーザー層が異なるため、ターゲットに合わせたSNSを活用して集客を行いましょう。例えば30〜40代をターゲットにする場合は、年齢層が高めのFacebookを活用して集客すると良いでしょう。
口コミを増やす
認知度を高めて集客につなげるためには、ECサイトへの良質な口コミを集める工夫も大切です。口コミが集められているサイトから自社の良い口コミを集める方法もありますが、できれば顧客に直接口コミを書いてもらい効率よく収集しましょう。
例えば、自社の商品・サービスの購入者を対象に口コミ投稿への特典としてクーポンやポイントを付与したり、豪華景品の抽選券を配布したりするのもひとつの方法です。
ただし良い口コミだけを集めることが目的ではなく、前提として品質の高い商品・サービスを提供することを意識しましょう。商品・サービスの品質が悪いにもかかわらず顧客に良い口コミを書くことを促せば、悪いレビューが広がってしまう恐れがあります。
また問い合わせへの対応には、顧客や見込み客に不快感を与えないやり取りを心がけましょう。
商品・サービスのストーリーを見せる
ECサイトをメディア化したりSNSを活用したりして、商品・サービスのストーリーを伝える方法も大切です。ECサイトのメディア化とは、ECサイトに商品・サービスに関連するコンテンツを作成することです。
商品情報を掲載するだけでは、ユーザーに商品を使用するメリットや魅力を十分に伝えることが難しいため、結果として成約につながらない恐れがあります。ECサイトで商品の使用方法や実例、開発ストーリーなどの商品・サービスにまつわるコンテンツを掲載することで、ターゲットの関心を惹くやすくなるでしょう。
ターゲットの商品・サービスへの関心度が高まれば、コンテンツから商品情報ページへ誘導する自然な流れも作り出せます。商品情報ページと関連性の高いコンテンツページをリンクでつなげば、商品購入への導線もスムーズになるでしょう。
実店舗も連携する
実店舗とECサイトを連携すれば、それぞれで得た顧客情報を集客に活用できます。オンラインとオフラインの両方からターゲットにアプローチする販売戦略を「オムニチャネル」といいます。
オムニチャネルによる販売戦略を実践すれば、ECサイトで購入した商品の実店舗での受け取りや、実店舗の顧客にECサイトのキャンペーンを告知することも可能です。
また実店舗とECサイトで共有できるポイントシステムを導入すれば、実店舗で商品購入した際に貯めたポイントをECサイトでも利用できるようになり、ECサイトの訪問数の向上につなげられます。
集客サービスを活用する
外部の集客サービスを活用すれば、自社のターゲットに合った広告を出稿できるうえに効果測定なども任せられます。
集客サービスとは、ノウハウをもつプロにWeb広告の出稿全般業務を依頼できるサービスです。Web広告に精通した人材がいない場合でも、外部の集客サービスに依頼すれば効果的な広告運用を狙えます。
集客サービスは「自社に合った集客施策がわからない」「広告運用がうまくいかず効果が表れない」「忙しく集客に割く時間がない」という悩みをもつ事業者の方におすすめのサービスです。外部の集客サービスを活用する場合は広告運用の実績が高く、明瞭な料金設定を提示しているものを選びましょう。
WEB集客サービスならGMOイプシロン

外部の集客サービスを活用するなら、決済代行サービスのGMOイプシロンが提供するWEB集客サービスがおすすめです。GMOイプシロンでは、ビッグデータを活用してターゲットや優良顧客になりそうな顧客層を洗い出し、コンバージョン率アップにつながる広告の配信・運用を行っています。
広告出稿にかかわる煩雑な手続きや設定はGMOイプシロンが行うため、Web広告の知識がない方でも簡単に始められます。また広告に掲載するキャッチコピー作成やターゲット選定などの代行も可能です。Googleアナリティクスを利用すれば、GMOイプシロンを経由した集客数を簡単に検索できるので、広告運用の成果を実際に確かめることもできます。
GMOイプシロンを活用するメリットは、個人・法人に関係なく月額3,000円という低価格で広告運用全般をプロに依頼できることです。料金の内訳は、キャッチコピーの制作費や運用代行管理費用、広告出稿に関する実費が挙げられます。追加料金は一切かからないため、安心してサービスを利用できるでしょう。
ECサイトの集客を効率的に増やそう
ECサイト運営を成功させるためには効果的な集客が欠かせません。しかし、実店舗の集客の考え方と異なることからECサイトの集客は容易ではありませんが、まず認知度を高める施策の実行が重要です。施策の選定には、ECサイトのターゲットに合わせることを意識しましょう。
また、施策によって短期的な効果が期待できるものと、効果が出るまでに時間がかかる長期的な施策がありますが、短期的な効果を狙うならWeb広告を出稿することをおすすめします。
ただしWeb広告を出稿する際はターゲットに合った良質な広告の作成や設定など、煩雑な作業を要します。自社に広告運用に精通した人材がいない場合は、外部の集客サービスを活用すると良いでしょう。
Web広告を出稿してECサイトの集客を効率的に増やすなら、GMOイプシロンのWEB集客サービスがおすすめです。GMOイプシロンは大手GMOインターネットグループが運営する決済代行業者であり、WEB集客サービスのようなECサイト運営に役立つオプションが充実しています。
低コストでさまざまな決済方法を一括導入できて管理もしやすいだけでなく、導入実績も豊富です。以下リンクからGMOイプシロンが提供しているサービスの概要説明やテーマ別の資料を確認できるので、興味がある方はぜひご覧ください。
また、GMOイプシロンの詳細については、下記のリンクよりご確認いただけます。
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