1980年代アメリカの

“スクラップブッキング“を日本へ!!

有限会社 Memory Palette Company
代表 久米 様

有限会社 Memory Palette Company 久米様

今回インタビューさせていただいたのは、『メモリープレイス』の代表、久米様。“スクラップブッキング”の素材を扱う専門店だ。スクラップブッキングとは、写真を飾るペーパークラフトのことで、台紙にイラストやタイトルを添えて飾り付けするものだ。1980年代にアメリカで誕生した人気No.1のホビーだが、2002年頃から日本でも広まり、現在では多くの愛好家がいる。

思い出を鮮明に残す素材

2002年に日本に上陸し、専門雑誌の出版やイベントの開催が始まったときから、主婦を中心にスクラップブッキングは広まった。

『衣・食・住に関わらない“趣味”の世界なので、いかにその楽しさを伝えられるかが大事だと思っています。』と久米さんは語る。そのため月に何回かイベントや教室を開催し、実際にスクラップブッキングを楽しめるようにしている。

メモリープレイスではスクラップブッキングに使用するペーパークラフトの材料をたくさん扱っているが、写真を残すためにはどんな素材でもいいというわけではない。普通の紙に写真を貼ると、時間が経って黄色く変色したのを見たことはないだろうか?あれは紙やノリに含まれる酸が原因なのだそうだ。

スクラップブッキングは思い出をより鮮明に形に残すためのアイテム。そのため素材は酸を含まない専用のものを、アメリカから輸入したり日本で製造したりしているのだ。
画面キャプチャ

“配送”にまつわる悩み

メモリープレイスでは、カード決済、代引き、銀行振込など、購入者層に合わせた決済を導入している。
しかし、配送については苦労したこともあったそうだ。

今までネットショップの運営で大変だったことはありますか?
配送は、現在は倉庫に委託しています。この10年の間に一度倉庫の切替があったので、1年半くらい社内から商品を発送する作業をやってみたんですが、梱包・検品などが大変で他の仕事がままならないこともありました。メモリープレイスで販売している素材は売り切りの商品も多いので在庫管理も難しいです。ある程度売上があれば、発送は倉庫にお願いした方が他の施策に専念できますよ。
商品ならではの悩みもあるのですね。
スクラップブッキングに使用する台紙は縦横12インチ(30.48cm)の正方形なんです。ゆうメールやレターパックだとサイズが合わないので、どんなものでも基本的には箱で配送しています。紙なので軽い素材ですが、繊細なものなので配送には気を遣いますね。
有限会社メモリープレイス

人と人とをつなげるスクラップブッキングでありたい

現代において写真は、携帯端末やパソコンにデータ保存されていることが多い。しかしスクラップブッキングは、写真を手に取り、その時感じていた楽しい感情や会話を思い出しながら丁寧に飾りつけする。

『少し時間をかけながら、誰かと一緒に工作することに意味があるのだと思います。長くやっている方はどんどんコアな世界を追求し、プロ並みの作品を作ります。でもスクラップブッキングは本来、楽しいシーンを一緒に過ごした家族や友人と作り、思い出を語り合うことから始まりました。初心者・上級者関係無く、家庭の中で一緒にスクラップブッキングを作りながら、つながりを深めてほしいと願っています。』

これからネットショプを始める方へ一言

一言で言うならば、『あきらめないで!』ということですね。

ネットショップもリアル店舗も、“店舗”という面では同じなんです。よくネットショップは手軽だと思っていらっしゃる方がいますが、そんなに簡単にではないですよ。たくさんの課題が出てきます。

リアルの店舗でも行うように、欲しいものを目の届く場所に置いたり、商品をわかりやすく説明したり、そういった工夫をあきらめずにやることが、ネットショップにおいても必要ですよ!
グラインドドッグ

おわりに

思い出をより鮮明に残す『スクラップブッキング』。
携帯端末の画面で見る写真とは一味違う、人と人とのつながりを感じられる思い出をお部屋に飾ってみてはいかがでしょうか。
スクラップブッキング画面キャプチャ